3/27/2011

自省

前のブログで、避難所で慰問落語をやった旨書きました。
そして大失敗した事もちょっと触れました。笑

実は、落語をやって笑いが取れなかった事って今まで無かったんですよ。
それは僕の芸が上手かったという事ではなく、以前の高座って僕が小学生の頃で、『小学生が落語やる』ってそれだけでネタになっちゃうから。そして実に9年ぶりとなるこの高座で、自分がいかに自惚れ野郎かを思い知った訳です。

今回ウケなかった原因は、他にも突然の訪問だったからとか、一人で行ったからだったとか、マイクの位置が悪すぎたとか、色々考えようと思えば考えられるんだけど、とにかくウケなかったこと自体がすごくショックだったんです。
『やったこと自体がすごいよ!』ってたくさん励まされましたが、結局自分は「自分すごいアピール」をしたかっただけなんじゃないかって思いました。いや、実際そうだったんだと思います。だから敢えて一人で行ったんだと思います。一人で行って、一人で目立って、名声を独り占めしたい。
これじゃ誰の為にやってんだか分かんない。『すご』くてどうする。名声が人を救うものか。




facebookに『落語やってくる!』って書き込んだとき、僕は確かに書いた。


――芸の巧さはともかく、「仙台にいる」「アマチュアの」「大学生が」何かやろうとすることが、避難所の支援に繋がると思うのです。


・・・大嘘だ。
いや、その気持ちがなかったと言えば嘘になるけど、でも絶対ウケる事前提で話をしていたんだと思う。だからウケないときにショックを受ける。




今もう一度、真摯に考える。
自分には、失意の底にいる人たちを笑わせる芸はない。
でも自分にしか出来ない事は何か。
それは若さとエネルギーを伝えること。
被災した仙台で、まだ「生きている」人がいるんだと伝えること。


思いっきり阿呆になってやろうじゃない。
誰かを不幸にしない限り、その価値はあると思う。



音楽で元気とお礼を 避難の女子高生が地元中学生とコンサート 那須』―下野新聞(3月26日付)
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20110326/482422
この記事を読んで、目指すべき方向はこんな感じかな、と思ってみる。

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